劇場版サイコパス(感想もどき)
待ちに待った劇場版サイコパスの感想というか、個人的考察です(いろいろフィルターもかかってます。笑)。
たぶんネタバレになるので、内容を知りたくない場合はご注意ください。
入場特典はいただけたのですが、パンフ売り切れ、グッズもほぼ売り切れで何も買えませんでした(汗)。特典を揃えるためには4回観に行かなきゃいけないので、そのタイミングでパンフだけは買えるといいなと思ってます(グッズは二の次としても…)。
…と、その前にサイコパスとわたしの出会いですが。
リアルタイムでは、ほぼ終盤からの視聴でした(槙島さんが逮捕されたあたり)。たまたま夜中まで起きてた時に、見たのが最初。興味を持ったのでそのまま最終回まで録画で観てました。が、終盤からだから内容がよくわからないままだったので、Y姉の録画したソフトをみせてもらい、全容を把握した次第。
それから2期に向けての再放送、そして最近までやっていた2期も毎回楽しみに視聴しておりました。そういうアニメって自分の中では最近は稀です。
さて、映画の感想(というか考察というか)。
まず言いたいのは、やっぱサイコパスはコウガミさんがいなきゃな!…ってこと(笑)。
2期では朱ちゃんの思考の中(彼女の想像の中)でしか登場しませんでしたが、劇場版は久々にコウガミさんが登場。コウガミさんと彼女の絡みが観たかったぜ…(笑)。
2期の最後で朱ちゃんはそれまで暮らしていた部屋(マンション?)からの引っ越し場面で終了しましたが、今回から戸建て住まいへ。ひとりで住むには広すぎる間取りで、黙々とご飯を食べたりニュースを観たりと……同じ女として、あのそこはかなとない孤独感は身につまされる(汗)。まだ彼女若いのにあれでいいの?とちょっと彼女の人生が心配になった(虚構の世界のキャラとはいえ…)。
密入国者の逮捕劇からはじまる本作、密入国者のリーダーが持っていた小説を目にした瞬間に、もうコウガミさんを連想している彼女(さすが)。本を見たことによって、普段は考えないようにしているであろうコウガミさんの所在への疑問を呟いていたところに、舞い込んでくるコウガミさんの情報。朱ちゃんが食いつかないわけがない(笑)。偶然の一致とはいえ、結果として局長は朱ちゃんを動かすためのいい餌を用意できたというわけで(苦笑)。
朱ちゃんにとって、最も避けたいことは『コウガミさんを失う』ということだと思っています(彼への失望、彼の死亡など。あらゆる意味での喪失。←すでに一度失ったわけだし)。朱ちゃんの人生において、影響を及ぼしたのはおばあちゃん(葵さん)とコウガミさんだけだったと思うんですよね。案外、誰も彼女の精神に入り込める人物っていなかったと思うんです。友達だろうが、過去にいたかもしれない彼氏だろうが、彼女の『核』には触れられないから「朱は不思議」だと友人にも言われるんだろうと(朱ちゃん自身は自覚してないだろうけど)。
朱ちゃんの人格形成は葵さんによるところが大きいと思うんだけど、就職先の公安局では彼女の人格からの『言動』は頭から否定されてしまって、何が正しくて間違っているのかわからなくなった時にコウガミさんだけが朱ちゃんの思考を理解をして、論理的に(←ここ大事)肯定して、背中を押してくれたことであの仕事を続ける覚悟が持てたわけだから。まあ、あんな男を相手にしたのは初めてだから、ガツンといろいろショックを受けたって面もあるだろうしね(笑)。
捜査という名目(?笑)で、単身海外に飛んだ朱ちゃんでしたが、わたしが安堵したのは『脱・コウガミたばこ』をしてなかったこと(笑)。2期の最後で、もしかしてコウガミさんから卒業をしたのでは…とちょっと寂しい気持ちになっていたのですが、しっかりたばこに火をつけてました(笑)。朱ちゃんにとって、『コウガミさんのにおい』を感じることが大事なプロセスのひとつなのかな。
神谷さんが声をあててるニコラス・ウォンさんのゲリラ鎮圧に同行しつつも、コウガミさんの姿がモニタに映し出された瞬間、いても立ってもいられず(危険を顧みず)装甲戦車(みたいなデカ物)から飛び出していく様は、さながら恋する乙女ですよ!!(萌えた。笑)
「お久しぶりです、コウガミさん」という第一声でしたが(はじめて朱ちゃんとコウガミさんが格闘してて新鮮でした。笑)、案外コウガミさん、驚いてなかった(驚いたな、って言ってたけど。笑)。
しかもあの状況で「逮捕します」って言ってるけど空気読も?(いやわかってる。はやくコウガミさんを確保することが彼女の重要事項だってことはわかってる。笑)
装甲戦車(みたいなアレ)が突っ込んで来た際に、ニュータイプ的な感覚(笑)でまず朱ちゃんを投げて、その上に覆い被さって瓦礫から彼女を庇うコウガミさんも素敵でした(さすがわかってる。笑)。
その場の会話だけで密入国者を差し向けたのはコウガミさんじゃないとわかったので、朱ちゃんは今のコウガミさんを知るためにくっついていくことにしてるところも、可愛いです(笑)。結論として、コウガミさんが昔とかわっていないことに、朱ちゃんは安心できてよかったわけですが。
所々、コウガミさんのタバコふかしシーンで、煙越しになる朱ちゃんの表情は印象的でした。コウガミたばこ単体では得られなかったもの、彼女が接したかったコウガミさんが目の前にいるんだもんな…。
朱ちゃんはコウガミさんと話してると、素に戻りやすい気がする。現在の朱ちゃんは一係をまとめるリーダーだから気を張ってるけど、単体でコウガミさんと接してると以前の彼女に戻っているという印象があって。まあ、コウガミさんから「言うようになったな」て言われてたけど(笑)、今の彼女を『否定』してるわけじゃないもんな。徐徐にでも対等に近くなってきたのはいいことだと思います(うん)。
今回一番よかったのは、傭兵部隊が強襲(夜襲)をしかけて来た時の、「また俺をつかまえに来い」って確信的な笑みを浮かべて言い放ったコウガミさんに対して、嬉しそうにときめいて、女の子の顔になった朱ちゃんです(ありゃ、一種のプロポーズだな。笑)。あの場面だったからってのもあるだろうけど、弱いところを見せなくなった朱ちゃんが久々に女の子の顔になったところは必見ですよ(さすがコウガミパワーは偉大だ。笑)。
いやー…あの朱ちゃんの顔を見たら、ギノザさん(以下ギノっち)も、「これ以上彼女に重荷を背負わせるな」とか言えなくなるぞ(笑)。もはや並の男ではあんな顔させられないだろうし(笑)。
ギノっちが何と言おうと、朱ちゃんからコウガミさんとの因果を断たない限り(彼の存在を無視しない限り)、ふたりは繋がっていくと思うの(ふたりが超人すぎて、ただのエリートだったギノっちでは理解しがたい関係かもしれないが)。朱ちゃんも、それを望んでると思う。から、彼女のよりどころを奪ってくれるなギノっち。
朱ちゃんがギノっちにコウガミさんの『処理』を任せたのも、ギノっちなら、死なせることはないだろうという気持ちだったからだろうし(そして逃がすだろうとも思ったのではないだろうか)。本当はきっと自分がコウガミさんのところに行きたかったんだと思うよ(あの様子は)。
朱ちゃんにコウガミさんを断ち切らせるために、ちょっと嘘ついてたけど、朱ちゃんにはお見通しのようでした(笑)。朱ちゃんのコウガミさんへの気持ちは半端じゃないですから(ワライ)。
朱ちゃんの今の原動力は、社会秩序の正義もそうだけど、コウガミさんを止められなかった自分への後悔でもあると思う。朱ちゃんはシビュラの運命に殉ずる覚悟を持ってるから(一緒に地獄に行ってあげる、とまで言ったしな)、女としての幸せを望むことはないだろうし。だから、心密かにコウガミさんと繋がりを求めることは誰にも奪って欲しくないわ。というか、奪うものを許さないだろう、朱ちゃん自身が(よりどころだからな)。
しかし、朱ちゃんのコウガミさんに対する感情は男女のそれではなく、『師』に対する尊敬に近いというのが公式の見解なのですが、2期、映画を見る限り、多少女の子としての感情が加わってると思いました(本人が意識していないまでも片思いに限りなく近いような)。彼女にとっては『運命の男』で間違いはないし。朱ちゃんにノスタルジックに想われてるあたりで、もう充分に特別な男ですよ、コウガミさんは。
でも、下手に恋愛要素がないからこそ、見てる方は楽しいですけどね。プラトニックさが。
(1期はまだ朱ちゃんはガキだったけども、そろそろ成熟した女の年齢に近づいて来たし『師』に対する尊敬的な感情の限りではなくなっていく可能性も高いと思うので、男女としての関係を持ったとしても、それはそれでいいと思うの。個人的見解としては)
あと。しれっと彼シャツしてる(させてる)シーンとか、監視官って呼ばれて「それやめてください」って不満げにしてる朱ちゃん(と、呼び方に少々困るコウガミさん)もときめきポイントでした。笑
さて、ここからは朱ちゃん以外のキャラについて。
コウガミさん。
相変わらず、超人でした(笑)。いや、超人度が増してました(身体的な。笑)。狙撃の腕も半端ないですが、命綱がついてるとはいえ、ビルから飛び降りて真っ逆さまに壁面走る様は生身の人間とは思えません(笑)。
あと、やっぱり今回も傷らだけでした(笑)。彼以外にキレッキレの肉体晒して肉弾戦が出来る(しても許される)キャラがいないから、しょうがないんですけど(笑)。
朱ちゃんがコウガミたばこを持ってることに疑問を口にしませんでした。大人のスルースキルはやめてください(笑)。
槙島さんが持っていたある種のカリスマ性が彼の中にも見え隠れしていて、本人としては不本意な立ち位置になっている皮肉。夕日が沈む様と彼の精神がオーバーラップしていく描写は、(おこがましくも)作家が脚本に関わってるだけはあるなと思った(なぜなら、わたしもやるからだ。ああいうやつを。笑)。
「俺の客」と紹介してたけど、影でみんなに「コウガミがヨメを連れてきた」って言われて困ってるコウガミさんください(ワライ)。
コウガミさんと朱ちゃんが同じところで寝てるのにはちょっとドキドキしたんですけど(お互い背中向けてるからなおさら意識しちゃうぜ!笑)。
しかも申し合わせたかのように、次のシーンはふたりで外に出て会話してるし。朱ちゃんが冷静かつ的確に槙島さんとコウガミさんの違いをコウガミさんに示したのはよかった。
でラストは。満身創痍なのに傭兵のおっさんを追っかける自分への疑問とか矛盾とか、衝動とかへの苛立ちが、槙島さんの姿を借りて語りかけてきてる感じでしたね。冷静に(俯瞰で)物事を捉えている自分もちゃんと存在しているという証。彼も全てを割り切ってるわけじゃない、理性と衝動との板挟みで、複雑さを抱えている描写ですね。まあでも、コウガミさんも槙島さんみたいに「自分がどの程度なのか試したくなる」って面があるように感じました(後から考えると)。
想像していたのとは違う方向で内戦を解決させてしまったことには、「やってくれるぜ…」と呟きつつちょいふて腐れてるところがよかったです。彼の思い通りの結果に導かない朱ちゃんの意外性が、ふたりの関係では大事なんだろうなと思いました。
でもギノっちに「これ以上彼女に重荷を背負わせるな」って言われる時のコウガミさんは、ちょっと寂しそうに見えた。おいギノっち、朱ちゃんはコウガミさんの『良心』なんだ。その良心を奪う真似はよせ(唯一首輪をつけられる相手かもしれないのに。笑)。
ギノザさん(ギノっち)。
1期、2期、劇場版と、どんどん美形キャラ度が増しているのが不思議です(女性ファンへのサービスですかね)。あと、いつからそんなに武闘派になったんだっていう疑問(笑)。
このお話で大事なのは、超人を出しすぎないことだし、あと、ギノっちはエリートではあるけど『普通』さが求められるキャラだと思うの(超人との対比のために)。
妥協を覚えた、と言っていた通りに物事へのこだわりは捨ててそれなりに広い視野(ギノっち的には)が持てるようになったみたいだけど、とはいえここが彼の限界かな…という印象でした。
霜月さん(後輩ちゃん)。
以前のように感情から朱ちゃんを批判することはなくなって、目立った反発もしなくなったけど、正論を吐くようになった。シビュラの駒として忠実に生きることにしたので、朱ちゃんとは違う側面で役に立っていくことだろうと(シビュラ的には)。
弥生さん。
ドミネーターぶっぱしてるくらいしか、目立った描写がなかった。残念。
シオンさん。
2期より出番が多かったように思う。朱ちゃんを遠隔サポートしてたしね。さすが出来る女は違います(笑)。
雛河くん。
2期ではオドオドしてたけど、躊躇い無くドミネーターをぶっぱできる程度には成長した模様。
雑賀先生。
出番は少なかったけど、印象的は台詞を吐いてたし、朱アドバイザー(笑?)ぶりは健在のご様子。
ニコラス・ウォンさん。
中の人は神谷さん…という時点で、劇場版のPVをはじめてみた時から「ああ…死ぬな…このキャラ」って思ったけど、やっぱり死んだ(強襲型ドミネーターぶっぱされて)。せっかくの美形キャラだというのに、ちょっと小者臭がして残念でした(汗)。朱ちゃんやコウガミさんの知能に匹敵して欲しかったです(せっかくの神谷さんなんだから…。苦笑)。
傭兵のボスっぽいおっさん。
名前がわからん(調べろ)。片足と片腕は機械化してますので、そりゃコウガミさん肉弾戦したら不利ですよね、っていう…(笑)。
哲学を持ってるタイプの傭兵のおっさんで、コウガミさんの素質を見抜いて味方にしようとしたけど、最終的には中途半端に逃げ損なってた印象。
傭兵のおねーさん。
強かった。
最後に。
物語としては、シビュラの手のひらで踊らされてしまった朱ちゃんというヲチでしたが、今回大事だったのはコウガミさんと朱ちゃんの再会だったと思うので(物語の柱としては)そのあたりに不満はないんですけど、もうちょっとラストの尺を伸ばしてもらいたかったです。あっさり撤収→スタッフロールだと、駆け足気味で味付けが足りなかった。
コウガミさんが、朱ちゃんを名前で呼んでくれると思ったら名字呼びだったのですが、これはきっと劇場版第二弾までおあずけよぉ!ってことなんですよね。わかります。笑
早くソフト化されないかなぁーと思いつつ(公開されたばっかりだ。笑)、あと3回観にいけるように頑張ります(特典のために)!!
(で、ちょいちょい追記していくことになるんじゃないかなとも思います!笑)